高野山・天徳院にて「空海の道」を奉納

高野山・天徳院にて「空海の道」を奉納

10月4日、高野山にある天徳院にて、孝藤流による奉納舞「空海の道」を披露しました。高野山は、弘法大師・空海が開いた真言密教の聖地です。今回、奉納舞を行った天徳院は、加賀藩に嫁いだ珠姫ゆかりの寺院でもあります。

創作舞踊「空海の道」

「空海の道」は、孝藤流による創作舞踊です。弘法大師・空海が室戸岬で修行したことや、唐に渡って密教を学び、その教えを日本に持ち帰ったことなど、空海の生涯と歩みを舞踊で表現しています。

空海は、室戸岬での修行中に空と海にちなんで「空海」と名乗るようになったと伝えられています。その後、遣唐使として唐に渡り、密教を学びました。帰国後は真言密教を広め、その修行の道場として高野山を開きました。「空海の道」では、こうした空海の歩みを15分から60分の舞踊で表現しています。

今回の奉納舞では、左近が空海、家元が空海の母、右近が天狗や狩場明神、天女などを演じ、空海にまつわる物語を舞で表現しました。

演目では、空海と母の物語も描いています。高野山は、かつて女人禁制とされ、女性が山内に入ることができませんでした。高野山ゆかりの慈尊院(和歌山県九度山町)は、空海の母が暮らした場所として知られています。

母は出家して尼僧となり、空海は月に9回、山を下りて母に会いに来たと伝えられています。こうした女性と高野山の関わりから、女性が参拝できた高野山ゆかりの寺院などは「女人高野(にょにんこうや)」と呼ばれています。

私自身も母と一緒に舞踊に取り組んでいることから、母を大切にした空海の姿に、自分たちの活動とのつながりを感じました。

今回の奉納では、思いがけないご縁もありました。約50年前に祖父母が高野山を参拝していたことがわかり、祖父母の形見である輪袈裟を手に、この地を訪れました。時を超えて祖父母とのつながりを感じながら奉納できたことも、特別な経験となりました。

これまでも、空海ゆかりの善通寺での「入唐1200年」や、西国寺での「生誕1250年」に関わる奉納舞のご縁がありました。今回の高野山での奉納もまた、空海とのつながりを感じる特別な機会となりました。

高野山・天徳院で奉納舞